防弾少年団に出会った二次オタ

 

私は元々2次オタだった。初恋はイナズマイレブンに出てくる吹雪士郎くんだったし、ちゃおよりコロコロコミック、少女漫画よりジャンプ漫画……というようなタイプのオタクだった。NARUTOやREBORNの沼にどっぷり浸かっていた。

 

そんな二次オタの私がなぜ防弾少年団というキラキラしたアイドルにハマったのだろう。

 

 

 

きっかけはある夏休み、友人の家に遊びに行った日。そこから私の人生は大きく一変する。

 

 

防弾少年団って知っとる?」

 

 

そんな言葉と共に見せられたのはDOPEのMVだった。

 

 

「ン?オソワ?バンタヌンチョウミジ?」

というリーダーキムナムジュン、そのあとに出てくる紫色の髪の毛の青年に度肝を抜かれた。

 

 

 

「何このイケメン!!!こんな人世の中に存在するの?!」

 

 

そう、私が一番最初に好きになったのはなんと黄金マンネチョンジョングクである。警官姿で颯爽と現れキレッキレのダンスをする当時高校生のジョングクに私はこれまで生きてきた中で感じたこともないような衝撃を受けた。世の中にこんなイケメンが存在していたのか。

 

「えっ、私この人が好き!!」

「あ〜でもみんな最初はジョングクが好きって言うよ」

「いや!!!私この人が気に入った!そのジョン……ジョン何?」

「ジョングクね」

 

はぁはぁなるほど。この人はジョングクと言うんだな。いやぁ、韓国ってすごいな。私知ってるのビッグバンと少女時代とカラくらいしかなかったのに……

 

そう思いながら家に帰り、帰るなり速攻スマホで「防弾少年団」とYouTubeの検索欄に入れMV鑑賞をした。……がしかし、そこで問題が起きる。

 

 

 

 

 

(……おそ松さんより見分けつかないんだけど……)

 

 

そんなことあってたまるか。なんと私、前沼はおそ松さんだったのである。おそ松さんに出てくるおそ松カラ松チョロ松以下省略は松カラー(メンバーカラーのようなもの)が決まっているし、アホ毛の数や微妙な表情の違いなどで見分けがついた。そして何より毎回同じ格好でアニメに出てくるので最初手こずったがすぐ6人顔と名前が一致するようになった。だが相手は生きたアイドル、そう、活動時期によって髪の色は違うわ衣装は違うわメンバーカラーがあまり存在していないわで全く見分けがつかないのである。それに加えてあのダンス。再生途中で「えっ!今ここに誰かいたような気がするのにもう居ない…」「はっ、はやっ……もうちょっとゆっくり動いて……あれっジョングクじゃない、誰?」と「この人誰?」現象に何回も陥った。因みに一番最初に顔と名前が一致したのはナムジュンさんだった。1番最後まで間違えていたのはテテとユンギさんだった。

 

 

ハマってからはもう早くて、YouTubeにあるMVやファン動画、そこから知ったVライブの走れバンタンを漁りまくった。そりゃもう地引網漁を必死でやっている漁師のごとく。おそ松さんも2クール目に入りなんとはなしに飽き掛けていた私にとって防弾少年団は最高の暇つぶしコンテンツだった。

 

こうして私の防弾少年団ライフは幕を開けたのであった。